「佐賀のがばいばあちゃん」が、いよいよ9月22日より台湾全土15館で公開がされた。映画館の数は全土で67館。そのうちの15館だからかなりのシェアだ。
これに先立つ9月18日から3日間、わたしは、吉行和子さん、工藤夕貴さん、ティ・ジョイの人たちとともにキャンペーンに出かけた。空港から台北市内に入ると、ボディいっぱいに映画の広告が描かれた乗り合いバスが走っている。思わぬ歓迎ぶりにわたしたちはみな歓声を上げた。バスだけではない、地下鉄のホームにも大きな広告看板があるという。私たちを喜ばせるためのオープンセットの街ではないかと疑うほどの宣伝作戦である。しかし、それもそのはず、台湾では島田洋七さんの原作が既に20万部を超える大ベストセラーになっていて、「がばいばあちゃん」の認知度は高く、映画の公開は格好のタイミングでやってきたのだった。わたしたちのキャンペーンは新聞で連日大きく報じられ、吉行さんと工藤さんは記者会見と雑誌取材、そして人気テレビ番組3本に出演するなど多忙なスケジュールだった。
18日の夜、台北市内の映画館ワーナービレッジで、プレミア試写会が開かれ、私たちは舞台挨拶に立った。吉行さんは北野武監督「菊次郎の夏」で、工藤さんはハリウッド映画「さゆり」で台湾の映画ファンにはつとに有名で、この夜もファンの集いのような暖かい眼差しの観客が多かった。わたしは台湾にきたのは初めてだったが、人々の表情を見ているうちに、なぜか、遠いふるさとに帰ってきたような懐かしさを覚え、その思いを観客に伝えた。観客は、映画が始まってすぐに、大きな笑いで返してくれた。
多忙だったが充実した台湾でのキャンペーンを終えて帰国したその週末、台湾から速報が届いた。公開1位スタートの知らせである。22日夕方から23日の興行成績、動員1万人強、興収230万台湾ドル。今年台湾で公開された日本映画としては、「日本沈没」の3日間興収194万台湾ドルを2日間で上回り、今年公開の日本映画のトップの成績も視野に入る勢いだという。
台湾のみなさん、本当にありがとうございます。
(2006年10月)